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令和5年度入学式にて説明したPTAについての話し

令和5年度中学校入学式でPTAの説明をしました

入学式修了後、保護者向けのお話しの中で、PTAの時間もいただきました。そこでお話しした内容です。

(当日はみなさんを前にしているので、話しながら状況をみながら多少のニュアンス変更は行いました。)

PTA会長として

令和4年度○○中学校PTA会長、◎◎区PTA協議会の顧問もしています、大関といいます。今日は、お時間をいただきまして、PTAからのお話しをさせていただきます。気を楽にして聞いてください。

 

○○中学校にはPTAがあります。

どんなPTAかと言うと、PTA会則の目的①には、

「教育に対する理解を深め、生徒の福祉を増進する。」とあります。目的の一番初めにかかれているので、これが最上位目標になります。

 

もう少し読み解きます。

 

福祉とはなにかということになるのですが、これも定義のすり合わせ。福祉とは「しあわせ」や「ゆたかさ」であり、welfareやwell-beingという言葉で表現されることもあります。

 

そして、教育というのは、学校教育だけでなく、家庭教育や社会教育、そこには集団だけでなく、個別の学びを含め、日本の教育の理念は「生涯学習の理念」。ちなみに生涯学習の理念の詳しい説明は、教育基本法第3条にあります。興味ある方は、ぜひ。教育の定義をそのように捉えると、

 

○○中学校PTAの目的は、

保護者・教員が生涯学習の理念に包括されるさまざまな教育に対する理解を深め、在籍する子どもたちの幸せや豊かさが増すように進んでいくこと。となります。

 

PTAというのは、任意の社会教育団体。

その解釈としては、家庭教育の視点をもった保護者と、学校教育の専門性のある教員とが、それをつつむ社会教育という領域において、互いの視点と見解を融合できる場所であり、より俯瞰的に対話・協働できる場でもあるといえます。

 

本来のPTA存在意義としては、行事をするとかセミナーをするとか、委員が何人とか、何回やるとか、そういうことではなくて、子どもたちの教育、

 

子どもたちを取り巻く教育環境や、その目まぐるしい変化、

将来を見据えた際に、現在の地域や学校、社会における教育課題など、

そこへの想いをはせること、考えること、行動すること、だったはず、けれども、

 

この目的・目標、子どものためという言葉と、PTAのあり方が、少しねじれてきていたことに気がつき、令和2年度より、「これまでは」から、「これからは」を考えるPTAとして、さまざまな改変を進めてきました。

 

まず、ハード面での仕組みを変えていくこと。

学級で3名ずつ選出していた委員、つまり学年で9-12名を、まずは、学年で4名、クラスの縛りをなくし、立候補制。委員会数の減数と、行事の精選。学年委員と役員の統合。

令和4年度は、試験的に学年委員を4→3名を実施し、全体で9名という体制に。運営上、問題もなく、令和5年度も各学年3名ずつの学年委員を募集することにしました。現2・3年生においては、3月の時点で手挙げによりすでに決定しています。この制度に切り替えてから3年間、投票という形はしておりません。

加えて作業の効率化、会費会計の見直しなども、継続的・段階的に行っています。

 

これらのように外側を変えていくことプラス、ソフトの面でPTAに対する認識や意識への変化、義務や強制ではなく、自分のライフスタイルや、ライフコンディション、想いや考え方など、さまざまなものを考慮しながら、その中で無理なく、かつほどよい距離感で、必要な時に主体的アクションがとれる。○○中PTAでは、そういったPTAを目指しているといったことを、少しずつお伝えしながら、役員と体現しながら進めてきています。

 

2年前は、改革、新たな進化への舵切りに追い風となるような、みなさんの理解と協力をお願いしました。この2年で仕組みとしてはずいぶん変化を遂げてきました。◎◎区の中でも漸進的で、全市の中でもそのように言われていたりします。

今年はさらなるフェーズが来ているように思います。会員の想いや考え方を、より還元し合える形。そこへの取り組みが始まろうとしています。

 

現在の○○中PTAが目指している道は、自分たちで考え、自分たちで決めていく、あらゆる選択肢を考慮して、その中で最善をみつけていく。

この中学校へもそれぞれの小学校でのPTA活動を経てきている方、そこでの経験やイメージがあったり、ニュースなどでも全国、他校の話や事例も見聞きすることもあると思います。それからも分かる通り、本当にさまざまでしょう?さまざまなんです。それはつまり、裏を返せば、自分たちで決められるということでもあります。

 

Unlearn(アンラーン)・学び直し、学びほぐしという言葉があります。ご存知の方もいらっしゃると思います。一度型通りに編んだセーターを、ほどいて元の毛糸に戻し、自分の身体に合わせて編み直すといった情景が想像できると言われていますが、「型」を「問い直し」「解体して」「組み替える」。

対象における従来の「型」と、新たな課題との不一致の発見、多様な可能性の探索を通じた従来の型の組み替え、新しい型を通したクリエイティブなソリューションの発見と共有。

 

PTAも大人たちのUnlearnで、よりよき形へとしていくことが、中学校という新たな場所で、今日から学びを積み重ねることを始める子どもたちへの教育環境を整える一つであり、

多様な価値観をもつ人たちが、対話することで分かり合い、目的に向かいいきいきと協力・協働していくことができる。大人から始めるそんな姿・在り方がきっと子どもたちへの心理的安全性と自己肯定感、Well-beingへの大きなエールとなると感じます。

 

ここまでPTA会長として話させていただきました。会長と言っても、ご覧の通り、みなさんと同じこの中学校に在籍する子どもの保護者です。そしてなんなら、今日入学式を迎えた生徒のひとりの保護者でもあります。

PTAは、如何せん組織としての印象が強く、固く難しいと感じる方もいるかもしれませんが、この地に住み、この中学校に縁のある子どもたちの幸せと未来を想い、願う大人の集まり、コミュニティでもあります。

お互いが安心して関われて、お互いが素直に意見が言える。無理する必要はなく、つながり方は距離もそれぞれではかり、子どもたちに何かあったらすぐに手を取り合える。そんなあたたかく、やさしさのある存在であれたらと思っています。

 

貴重なお時間をいただきました。

令和5年度、○○中学校PTAへのご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

 

この文章をどこかで使いたい、自校等で参考にしたいという方は、メッセージなどからご連絡ください。よろしくお願いします。

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大関朋子(おおぜきともこ) 『本質に光を放つ人』教育・作家 /軽やか鮮やか彩る社会のデザイン/ それは、それぞれが満たされること。 行き着く先は、世界平和。 毎瞬毎秒、すべてが 自分の大切な人生の証。 今年のキーワードは “そこに笑顔はあるのかい?” 湧き上がる好奇心と違和感の存在に そのからくりとからまりを解く本質に 自分の魂が喜ぶ過程に邁進していきたいと思っています☆

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